(3)良くも 悪くも [自分自身]


(最終回)良くも 悪くも

―受け入れてから、まず一歩、取り組んでいくには、どのように考えたらいいでしょうか?

 過去、現在・未来、それぞれ取り組む考え方があります。
 
 例えば過去に何か執着している部分、よく言われるのが両親との関係が多いですが、その過去に残っているしこりを話すことで、自分の中で整理をしていくことができます。

 未来ということでしたら、「○○したいと思うんです」とか「○○したくないと思うんです」ということを「思う」だけではなくて、「する」「しない」ということに置き換えてみます。

 「○○します」とか「○○しません」という風にして言葉を置き換えてみます。

 今までは、「○○と思う」と曖昧にして過ごしていたものを、「する」「しない」に置き換えて、自分の口で発した時に心がしっくりきているかということを確かめてみます。

 「思う」というのは、思考の意識の段階、つまり頭で考えているだけで、心が置いてきぼりの状態です。ですから、結果が出ても心がしっくりこないということになりがちです。

 「する・しない」に置き換えることは、隠されていた感情を喚起させて認識する作業で、頭と心が一致した状態で過ごせるように援助していくということになります。

 心がしっくりきているかという作業は、自分の心(感情)に焦点を当てる作業になります。

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―これは、悩んでいる時だけではなくて、いつでもできそうですね?

 例えば、いつも同じ結果になるとか、これって今までの人生の中で何回かあったなということに関しては有効かもしれませんね。

 そこには、何かしらの癖があることが推測できます。感情と思考の両方の合意を得ていくということが大切です。

 これはどちらかというと、感情が抑圧されて頭だけで動いている人に対して有効です。

 逆に、感情が優先して、頭がついてこないという人は、思考が閉ざされている場合があります。そういう人は、違うやりかたで取り組む必要があるでしょう。


―頭がついてこない場合は、どのような取り組み方をしたらよろしいでしょうか?

 それはなかなか難しい作業なのですが、現実に目を向けていくことが必要です。

 例えば、「ぶりっこ」している人を想像してみてください。相手を喜ばすことが重要な人です。

 人の顔色をみて動くので、頭で考えることをしません。だから習慣的に、いつも考えることをしていないので、「考えてみて」と直接言っても、考えられませんので、少しずつ現実をみていく作業をします。

 感情に寄り添いながら徐々に行動に焦点を当てて行きます。そうすることで、いつしか自分で考え始めることが起こってきますが、少し難しい作業ですね。
 
 
―皆様に、「良くも悪くも」という言葉をどのように使っていただけたらと思いますか?

 例えば、自分も他人もそのほかの現実も常に移りゆくものです。そんな中で焦らず待てる状態に心を置いておくことが、けっこう重要なことです。

 心をその状態に置くための一つのツールとして、「今の状況は良くも悪くもあるんだな」と思ってもらえたらと思います。

 また、自分の力だけでは変わらない状況というのはいくらでもあり、待つことしかできないような時に、「この状況だけれど、それさえも良くも悪くもあるものだ」と胸をなでおろすための「つなぎの言葉(気休めの言葉)」として試していただければと思います。


「良くも 悪くも」は、最終回です。次回の橋本カウンセラーへのインタビューをお楽しみに!

明日は、橋本カウンセラーにカウンセラーについてをお送りします。
(インタビュー:hashimoto.bizカウンセリングルーム(埼玉県)橋本 真利カウンセラー

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※本文は、橋本カウンセラーへのインタビュー内容です。(2009年7月現在)
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